ご挨拶
「日本のふるさと 遠野」に生を受けた私は、小さい頃から郷土芸能をやってましたが、今でも憶えているのは 確か、地元のアマチュアカメラマン主催の撮影会で南部曲り屋の庭先でしし踊りを一通り踊り終えた後だったと思います。カメラマンがしきりに煤けた木材や屋根裏を写している事に興味を覚えた私は「おじさん何でそんな汚いとこ 撮ってんの?」と聞きました。そしたらおじさんは「汚い?坊やこの黒く汚いのが良いんだよ」と答えました。それを聞いた私が怪訝そうな顔をしていたらおじさんは「坊やも年を取ったらこの良さが分かるときが来るから」と言われました。
その当時、確か私は小学校の低学年でしたがやっとその当時言われた謎が分かる年代になりました。そのおじさんは「この黒い色は決して着色では出せない、月日と年代を踏まないと出ない、尊い色なんだよ」と言いたかったんだと分かります。
この尊い色を身に付け世界に一つしかない湾曲した梁や桁を数多く残した古民家は幸いまだ多く現存しています。古民家を引継ぎ、次の世代の子どもたちに残すことが、今の世代の私たちがやらなければならない事なのではないでしょうか。
代表理事 菊池 一彦
代表理事プロフィール
氏 名 | 菊池 一彦 |
生年月日 | 昭和35年8月24日 |
座右の銘 | 置かれた場所で咲きなさい |
尊敬する人 | 先代である父親【亡くなっても親族以外から語り継いで頂いている】 |
特 技 | 国選択無形文化財「青笹しし踊り」継承 |
資 格 | ・一級建築士 ・バリアフリーリフォームカウンセラー ・伝統資材施工士 ・古民家鑑定士1級 |